英単語帳はなぜ使うの?
単語帳の暗記って全然単調でつまらないし、使える英語になる感じがしないんだけど?
えっ?う〜ん。喋れたり、書けたりする英語の事かな。
えっ?一理あるの?じゃあ単語帳って意味ないのかな?

① 単語帳を使ったNGな勉強方法3つ
NGな勉強方法 ①
学校の小テストで英単語のスペル・意味が出題されるので、スペルと意味をひたすら書いて覚えている。音声CDは袋から出していない。なんとか追試ギリギリで日々を切り抜けている。
NGな勉強方法 ②
英単語の音声を聞きながら、発音の練習、意味の想起の練習、スペルの練習をしているが、例文は学校の小テストには出題されないので、確認しない。
NGな勉強方法 ③
英単語の発音、意味、スペル、例文でどのように使われているか等を意識した学習をしているが、基本的にはひたすら読む、書くが中心で、自己テストや学校のテスト等の知識をアウトプットする機会がない。
げっ、①に当てはまってた。なになに?3つ意識すれば良いんだね?
② 単語帳で英単語を効率的に覚える為に意識すべき3つのポイント
① 耳からインプットしよう
英単語を単語帳を使って勉強する際には、必ず音源を用意して、活用しましょう。音声を使って学習することで、以下のメリットがあります。
リスニングで使える語彙が手に入る
音声を活用すると、リーディングだけでなく、リスニングでの受容語彙も増やす事が出来ます。例えば、theme という単語は「主題、テーマ」という意味です。発音は/テーマ/、ではなく/θíːm / のように読まれるのですが、耳から聞けば学習がスムーズですよね。
リーディングでの意味処理スピードup
意味が分かっていて発音も分かる単語と、意味は分かっているが発音の分からない単語では、前者の方が意味の処理がスムーズに行われるようです。英語長文を速く読めるようになりたいと思っている人は、単語の意味を覚えるだけでなく、発音も同時に覚えていくと読解力upにつながります。(参考:門田修平 1998. 視覚提示された英単語ペアの関係判断:正答率・反応時間による検討)
② 文脈を意識しよう
英単語帳を活用する目的の一つに、読んだり聞いたりすることができる受容語彙を増やす事が挙げられると思います。その目的を達成する為には、文脈の中で該当する単語がどのような意味を持っているかを見抜く力を養う必要がありますよ。例えば、mean という単語は、「~を意味する」、「意地悪な」、「平均」等の意味があります。例文を読んでどの意味で使われているのかを意識する事で、長文においても同じことができるようになります。
- It means nothing to me. 「僕には何の意味もないよ。」
- You are mean to me. 「君は意地悪だね。」
- The mean score of this class was 75.4. 「このクラスの平均点は75.4 でした。」
単語帳の例文を読む時には、それぞれの単語の意味、品詞等を理解しながら読むようにしましょう。ちなみに、1つ目は動詞、2つ目が形容詞、3つ目が名詞ですね。見抜けたでしょうか? 例文の文脈を活用して、より実践的な語彙力を身に付けましょう。
③ アウトプットを意識しよう
単語・例文の音読を繰り返して、発音・意味がある程度頭の中で一致し始めたら、以下の方法で学習すると良いです。
② 意味が想起できるか確かめる
のような手順で学習して、意味が想起できるかを自分でテストしてみましょう。ひたすらに音読したり、ひたすらに書くという学習方法も効果がありますが、長期的に覚えておく為には、アウトプットが重要です。インプット:アウトプット=3:7、くらいの比率で取り組むと良いですよ。(参考:Study Hacker. インプットとアウトプットには黄金比あり! 脳科学で「勉強」「記憶」の効率を劇的に上げる。)
③ 単語帳を使った理想的な学習法のモデルケース2つ
モデルケース① 学校等でテストが課される場合
例文暗唱の負荷の重さに目が行き、例文をひたすら書く学習をやってしまいがちですが、まずは耳からです。
- CDの音声に合わせて、3回ずつ音読しましょう。
- 英単語、例文を読み、意味が想起できるようにじっくりイメージしながら、意味を覚える。30個を1周したら、2周目、3周目と繰り返し、意味の想起練習を行いましょう。5周目くらいになると随分想起できるスピードが上がっていることに驚くでしょう。
- 音声・意味が覚えられたら、スペルを書く練習をしましょう。①・②がしっかりとできていれば、③にかかる時間は短くて済むはずです。
①~③のサイクルで、毎回満点を目指しましょう!
モデルケース② 完全な自学自習でノルマなし
まずは、一日単位、週単位、でも良いので目標設定をしましょう。ここでは、週に50個ずつ覚えて1000個を20週で覚えることを目標にします。
フェーズ① 意味の想起ができる
- CDの音に合わせて3回ずつ音読
- 単語、例文を読み、50個全ての意味がスムーズに想起できるようになるまで、練習を繰り返す
まずは、発音が分かり、意味が分かるという状態にもっていく事が重要です。そうすれば、リーディング、リスニングで使える語彙数が増えますからね。必要に応じてフェーズ②までいくと良いでしょう。
フェーズ② 日本語⇒英語の翻訳が口頭でできる
- 単語レベルで日本語⇒英語の翻訳が50個全てスムーズにできるまで、練習を口頭で繰り返す。
- 例文レベルで日本語⇒英語の翻訳が50個全てスムーズにできるまで、練習を口頭で繰り返す。
社会人で英語に取り組んでいる人は、特にスペルを書けるようになることよりも、単語の意味がわかること、それを口頭でアウトプットできることに優先して取り組むと良いです。単語の意味が分かれば、リーディング、リスニングで英語力をガンガン伸ばしていけますし、口頭でアウトプットできればオンライン英会話等での表現の幅が広まって、伝える事がより面白くなることでしょう。
おわりに
単語帳を使って効率的に語彙力をupさせれば、より実践的な、長文読解、リスニング、英作文、会話等のスキルの上達スピードがアップする事間違いなしです。地道に、コツコツ積み上げて、豊かな英語学習ライフを送って下さいね^^