マイルス・デイビスはどんな人?
皆さんマイルス・デイビスというジャズトランペッターをご存知でしょうか?残した音楽の素晴らしさ、ジャズシーンでの貢献度の高さから彼のことをモダンジャズの帝王と呼ぶ人もいるようです。今回はマイルスが10代後半にニューヨークにある名門音楽大学ジュリアード音楽院を辞めて、まだ芽が出ていない音楽活動をニューヨークのクラブで続けるという話しを彼の父親に打ち明けたときに、彼から言われた言葉を紹介します。
マイルス・デイビス父の言葉
(Miles Davis with Quincy Troupe, Miles The Autobiography, Picador, 1990, を抜粋)
和訳
「わかったよ。」「自分が何をやっているか分かっている限り、全て問題はないさ。ただどんな事をやるにしても上手にやれよ。」と彼は言った。
読解のポイント
・as long as S V ~ 「〜SVする限り」※条件を表す表現ですね ・whatever S V~ 「〜どんな事をSがVしようとも」※副詞節を導く場合の訳し方です、no matter what S Vと置き換えても良いですね。名詞節を導く場合には、「SがVすることはなんでも」のように訳します。この場合はanything that で置き換える事ができます。e.g. I’ll give you whatever you want. 「君が欲しいものはなんでもあげるよ。」give O(人) O(物)のO(物)の部分に使われているので、名詞を導く場合ですね。
あとがき
この後さらに彼の父は、窓の外の鳥(mockingbird)が鳴いているのが聴こえるかと息子に問います。彼らは自分の音を持たずに真似をする事しかできないと言い、お前は自分の音を持てと伝えます。自分は読んでいて鳥肌が立ちました。この言葉をマイルスは生涯忘れる事はなかったそうです。Miles The Autobiographyというタイトルです。音楽に興味がある人、英語に興味がある人は是非手にとってみて下さい。この本の最大の特徴は、マイルスが実際に語った言葉が使われているので、彼が自分に直接語りかけてくれているような感覚を持つ事ができる点です。
greatと同じ意味でbadを多用していたりするので、慣れる必要がありますが、英語のレベルはわりと優しいと思います。